2011年4月3日日曜日

【医学部合格体験談】エコール麹町メディカルと出会って1年で念願の医学部に合格!

山中翔平くん

【東京都出身。駒沢大学高校卒。J予備校に籍を置きながら、麹町メディカルの医学部受験指導を受ける。指導開始1年で帝京大学医学部、埼玉医科大学医学部に合格。東京慈恵医科大学、聖マリアンナ医科大学1次合格。その他、一般学部としては最難関の早稲田大学先進理工学部、横浜市立大学国際総合科学部合格。】


私の出身高校は大学の付属高校で、ほとんどの生徒がそのまま系列大学に進学することを希望し、外部の大学を受験するコースは一学年500名中、たったの28名。どう見ても「受験に熱心」といえる環境ではありませんでした。当時は、医学部進学のことなど考えてもおらず、ただ漠然と「理系コース」に進み、高3の秋に、某大学の理工学部に推薦入試で合格を頂きました。

しかしながら、高3の冬に起きたある出来事がきっかけで「医師になりたい」と思うようになり、「そのためには医学部に行かねばならない…しかし、辞退するわけにもいかない…」と激しく葛藤しました。同時に、そもそも自分は医学部などに合格できるのかという不安もあり、相当に悩みましたが。結局、母や祖父母の薦めと強い応援もあり、大学を休学して医学部受験に挑戦することになりました。いまから2年前の春のことです。

予備校については特に情報や知識もなかったので、現役時代から通っていて慣れ親しんでいたJ予備校の本科に籍を置き、その授業を中心に勉強していきました。毎日通学して、自習室にも通い詰め、自分なりに「これ以上はできない」というぐらいまでやりました。理科(生物・化学選択)は、やればやっただけ伸びるという実感があり、最終的な偏差値は62~3になりました。一方、英語と数学はそれぞれ60弱止まり。元々苦手だった英語はこれでもかなり伸びた時間がありましたが、数学については「一年では時間が足りない」というのが正直な感想でした。そうして迎えた一度目の受験では、私立の医学部を11校受験して、結果は聖マリアンナ医科大学医学部の二次補欠。最後まで補欠繰上合格が回ってくることなく、その年は終わってしまいました。 

初めて医受験専門指導を受ける

エコール麹町メディカルと出会ったのはちょうどこの時期、聖マリの二次繰上りはどんなペースでまわってくるものなのでしょうか…と相談したのがきっかけでした。 

医学部を志望している受験生の大半は、身内・親族に医師や医療関係者が多いようで、特に私立医学部の大学ごとの情報などに詳しい方が多い中、我が家はそうした環境ではなかったので、自分も母も、情報不足な面と、噂の域を出ない情報の真偽がわからず、ふりまわされているような状況がありました。

2年目の予備校選びも迷いました。J予備校は、幅広く大学受験全般の指導についてはなんの不満もなく、たいへんよい指導をして頂いたと思うのですが、「医学部」について特化した情報や指導方法がありませんでした。だから、エコール麹町メディカルの情報量、医学部受験の指導経験の豊富さにはたいへん驚きました。また、医学部の赤本がずらりと並んでおり、予想対策問題なども大量に用意されている環境にも圧倒されました。

塾長の原田先生、教室長の瀬戸先生にお話しを伺い、「医学部がどんなに難しいと言えども、所詮は大学受験のひとつである」「とはいえ、私立大学の出題は大学ごとに大きく異なるので、プロの分析をうまく活用して、効率よく『対策』を行わなければ、ぜっかくの学力も生きてこない」また「自分ができたつもりになっていても出来ていないところは実はたくさんある」といった指導を頂き、何をどうとらえて勉強していけばよいのか、最終合格に至るためにはなにが大切なのかを知ることができました。

「医学部はあきらめて休学していた大学に戻る」か、「もう一度だけチャレンジするか」を決めかねていた私と母は、二人で何度もエコール麹町メディカルに足を運び、母と私がそれぞれ別々に何度も相談に乗って頂きました。原田先生から頂く回答、アドバイスはことごとく的確であり、自分も母も「その通りだ」と思うことばかりでした。そして、エコール麹町メディカルでの二度目の医学部受験を決心しました。

ほんとうは、できれば本科に在籍したかったのですが、Jでは学費が免除になったので、引き続きJ予備校に籍を置き、麹町メディカルの単科生として勉強を進めていくこととなりました。

麹町メディカルのゼミの威力は絶大だった!

得意科目の理科については、引き続きJ予備校の授業で十分だろうと考え、同じ授業を受け続けました。J予備校では、生物のクラスが「難関」と「レギュラー」に分かれているのですが、そのレベルは「その年の受講メンバーのレベル」によって変動してしまいます。自分以外の受講生には医学部志望の人はおらず、こう言ってはなんですが、お世辞にも「難関」と呼べるレベルではありませんでした。医学部受験の生物は、大学によって「高校での履修範囲を大きく上回る」かなり専門的な出題がされることも多く、「このままでは太刀打ちできない」と感じ、麹町メディカルの本科ゼミを受講することにしました。

三宅先生の講義は、率直いって「すごくハイレベル」です。Jの難関クラスでは、聞いたことすらないターム(専門用語)がたくさん出てきました。難しすぎる…と感じたこともありました。しかしながら、これこそが医学部受験の生物だったのです。実際、本番でどんなに難しい問題が出ても、マニアックな問題がでても、「あ、これは授業でやった問題だ」と余裕をもって取り組むことができましたし、普通の問題に至っては「簡単だな」と思いながら解くことができたのです。

ちなみに、正規合格を頂いた埼玉医科大学の面接試験では、「途中で予備校を変わったようだけど、その理由は?」と聞かれ、「医学部レベルの生物の授業を受けたかったからです」と答えたところ、「一般の学部の生物と、医学部の生物では、どう違うと思う?」と聞かれ、自分なりの考えを述べたところ、「なるほどね」と肯いて下さったということもありました。

受験戦略を振り返って

最初、原田塾長からは「一年目で、医学部の専門指導もない中で一次合格を出せたのだから、二年目は私立の難関校、国公立まで視野に入れた勉強をしてはどうか」というアドバイスを受けました。これは、「もう後がない」自分に対して、万が一医学部がだめだった場合でも、国公立の他学部上位校に進学できるという戦略も考えて下さってのことでした。

医学部は私立で決めようという覚悟ができていたので、先生にも相談し、当初のリスクヘッジ計画通り、「国公立他学部で滑り止めを確保しよう」ということで、前期は横浜市立に出願。後期だけは、一発逆転(笑)を狙って、岐阜大に出願しました。(ちなみに後期試験前日に、東日本大震災が発生。私はなんとか受験だけはしてきましたが、かなりの人数が欠席していたように見えました。)

さて、私立医学部の入試結果です。まずはじめの杏林、東邦ではかなり大きな手ごたえがあり、入試会場から出たところで配られている某予備校の「解答速報」と照らしてもやはり手ごたえがあったので「絶対に受かった!」と思っていたのに、結果は一次不合格でした。さすがに少し凹みましたが、「この後、まだたくさんあるし、大丈夫」と思い直して試験を進めていたところ、「翌日から入試6連荘」という日に大風邪をひいて38℃の熱を出してしまいました。

よりによって、発熱の初日が、昨年一次合格していた「聖マリ」。去年受かったのに今年落ちるわけにはいかないというプレッシャーと、発熱による朦朧とした意識の中で受験しましたが、なんとか一次合格をとりました。(しかし、今年も二次試験はだめでした。)

翌日の慈恵入試日にも、熱は下がらず、しかも数学がとても難しく、おそらく20~30点の得点ではないかという出来…。しかし、理科と英語はいつも通りに戦えた結果、まさかの一次合格。こちらも二次合格は来なかったのですが、発熱の中で受験した大学の学科試験では、意外にもよい結果が続きました。

ところで、慈恵入試の晩になっても熱が下がらず、起きているのもつらいような状態になってしまいました。翌日には帝京大学の入試が控えていました。帝京では、その日のうちに面接試験が行われるため、そこでの内容について、原田塾長と電話相談する約束をしていました。しかし、あまりの体調の悪さに弱気になってしまい、「明日の帝京受験はやめようと思うのですが…」と相談しました。その時点では、まだ一次合格が一つも出ていない段階でした。

塾長は、「どんなにしんどくても、這ってでも受験してきなさい」とおっしゃいました。「発熱に対しては、別室受験の制度もあるので申し出てお願いしてみなさい」というアドバイスも頂きました。私も母も、そんな制度があるとも知らなかったのですが、それを聞いて安心し、翌日はアドバイス通りに申し出たところ、別室に案内して頂くことができ、個室で、二人の試験官に囲まれて、一人で受験するという環境に恵まれ(?)ました。結果として、帝京大学に進学することになったわけですから、塾長に相談して本当によかったと感謝しています。

なお、その後の入試 ― 東京医科大、日大、埼玉医科大(後期)、慶応の入試では、埼玉医科大の後期入試でのみ、最終(正規)合格を頂きました。後期入試といえば、倍率も高く、受けても無駄…という思いがありましたが、しっかり結果が出るものなんだなと、我ながら驚きました。

結果として4つの私立医学部に一次合格を頂き、その内2つに最終合格。昨春、原田塾長のおっしゃったとおり、「複数合格」を果たすことができました。二次試験での「面接」については、今年は、エコール麹町メディカルで相当な特訓をして頂きました。今年は、他の塾生のみなさんと一緒に、また、個人的な受け答えの部分についてはマンツーマンで、何度も、じっくり練習をして頂きました。この練習がなえれば、二次最終合格はありえなかったと思います。本当にありがとうございます。

最後に、医学部ではありませんが、早稲田と横浜市立の二次試験の感想について、少し述べておこうと思います。早稲田の先進理工学部は最難関ということもあり、一般学部の受験指導がメインのJ予備校では、むしろこちらをかなり喜ばれました。正直にいうと、早稲田の試験は、医学部を目指して勉強していた自分にとっては、簡単、余裕なものでした。英語は少し難しかったですが、おそらく受験者全員にとって難しいので差がつきません。理数科目については、実をいうと半分の時間は寝ていたくらいです。

一方、横浜市立のほうは、素直に難しいと感じました。やはり、さすは国公立です。ただ、理科については、聖マリの化学の論述対策などをやっていたので、そこに肉付けしていく形で(書かせる分量が圧倒的に多いので)太刀打ちできました。数学は、王道と言う感じの易しい問題でした。こちらも先生のアドバイス通りに受けて合格を頂きました。

念願の医学部への合格は、精神的にも、また学費の面でも、傍らでいつも応援してくれた母が本当によろこんでくれたのが何よりうれしかったです。